米6月雇用統計の失望でEURUSDが1.1448まで上昇、ドル安とユーロ圏インフレ鈍化が背景に
EURUSDが1.1448まで上昇、米6月雇用統計の弱さがドル売りを誘発
2026年7月3日、EURUSDは前日終値の1.1399から1.1448へ約0.43%の上昇を記録した。この動きの主因は、7月2日に発表された米国の6月非農業部門雇用者数が57,000人増にとどまり、市場予想の110,000人を大きく下回ったことにある。米労働市場の鈍化は、連邦準備制度理事会(FRB)が今後の利上げを急激に進める可能性を低下させ、ドルの弱含みを招いた。
ユーロ圏のインフレ鈍化もユーロを支援
同時に、ユーロ圏のインフレ圧力の緩和もユーロ買いの背景となった。6月のユーロ圏ヘッドラインインフレ率は3.2%から2.8%へ低下し、コアインフレ率も2.4%に鈍化した。これにより欧州中央銀行(ECB)が直ちに追加の利上げを急ぐ必要性が薄れ、利上げペースの鈍化や一時停止の可能性が市場で意識されている。ECBのクリスティーヌ・ラガルド総裁もインフレと成長リスクの低下を示唆している。
米国債利回りの動きと商品市場の影響
米国の弱い雇用統計を受けて、短期米国債利回りは7月3日に急落し、より緩やかなFRBの金融政策を織り込む動きが顕著になった。これに加え、ホルムズ海峡の通航障害緩和と米イラン停戦合意を背景に、ブレント原油価格は7月1日時点で1バレルあたり70ドル台前半に下落。エネルギー価格の落ち着きはインフレ圧力の低下を後押しし、通貨市場にも影響を与えている。
テクニカルと市場の見方:上昇の継続は不透明
一方で、EURUSDの上昇が継続するかは不透明だ。INGのストラテジスト、フランチェスコ・ペソーレ氏は、ECBの利上げ期待がFRBよりも先に市場から剥落する可能性を指摘し、ユーロの上値余地を限定的と見ている。テクニカル面では、1.1470付近に強い抵抗線が存在し、週足チャートにヘッド・アンド・ショルダーズの形状が現れていることから、1.1300近辺までの下落再開シナリオも警戒される。
また、FRBのケビン・ウォーシュ理事長が示す「高金利長期維持」姿勢は、今回の弱い雇用統計にもかかわらずドルの下支え要因となり得る。これに対し、CIBCのアナリストは市場がECBの政策見通しを過度に悲観視していると指摘し、利下げ期待が後退すればユーロのさらなる強化もあり得ると分析している。
主要通貨ペアの動きと比較
| 通貨ペア | 価格 | 前日比 | 変動率(%) |
|---|---|---|---|
| EURUSD | 1.1448 | +0.0049 | +0.43 |
| GBPUSD | 1.3355 | +0.0049 | +0.37 |
| USDJPY | 161.15 | -0.43 | -0.27 |
| USDCAD | 1.4202 | -0.0012 | -0.08 |
| AUDUSD | 0.69382 | +0.00489 | +0.71 |
EURUSDの上昇はGBPUSDやAUDUSDの上昇とも連動しており、ドル全体の軟調さが浮き彫りになっている。USDJPYはドル安の影響で若干の下落を示したが、依然として高水準を維持している。
投資家にとっての意味と今後の注目点
今回のEURUSDの上昇は、米国の経済指標の弱さとユーロ圏のインフレ鈍化が重なった結果であり、短期的にはユーロ買い・ドル売りのトレンドが強まったことを示す。しかし、ECBとFRBの政策スタンスの違いやテクニカルな抵抗線の存在が、上昇の継続を難しくしている。投資家はFRBの次回政策会合の声明やECBの追加発言、そして米国の次回雇用統計に注目する必要がある。
また、商品市場の動向や地政学リスクの変化もインフレ見通しに影響を与えるため、これらのファクターも為替相場の変動要因として引き続き注視されるだろう。
EURUSDの今後のシナリオ
| シナリオ | 内容 | 影響 |
|---|---|---|
| 緩やかな上昇継続 | FRBの利上げペース鈍化とECBの利上げ一時停止期待が続く | EURUSDは1.1470近辺を試す可能性 |
| 反落シナリオ | FRBが高金利長期維持を強調し、ECB利上げ期待が剥落 | EURUSDは1.1300付近まで下落の可能性 |
| レンジ相場 | 米欧の政策が均衡し、材料難で方向感に欠ける展開 | 1.1350~1.1450の狭いレンジ推移 |
ブローカー比較の参考に
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FAQ
- Q1: なぜ米6月雇用統計がEURUSDの上昇につながったのですか?
- A1: 6月の非農業部門雇用者数が予想を大幅に下回ったことで、FRBの利上げペースが鈍化すると市場が判断し、ドルが売られたためです。
- Q2: ユーロ圏のインフレ鈍化はどのようにEURUSDに影響しますか?
- A2: インフレ鈍化はECBの利上げ圧力を緩和し、ユーロの買い材料となります。ただし、過度な利上げ期待剥落は逆にユーロの上値を抑える可能性もあります。
- Q3: 今後EURUSDの動きを左右する主なイベントは何ですか?
- A3: FRBとECBの次回政策会合、米国の次回雇用統計、そして地政学リスクや商品価格の動向が重要です。
- Q4: テクニカル分析で注目されるEURUSDの抵抗線はどこですか?
- A4: 1.1470付近が強い抵抗線とされており、ここを突破できるかが上昇継続の鍵となります。
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